施設の高齢者採用のメリット・デメリット

介護業界における人手不足は深刻であり、その状況下で60歳以上であっても採用してくれる事業所も少なくありません。今後はさらに、高齢者の採用が増えていくとも言われています。

高齢者を採用する理由として、若い人材の離職率の高さがあります。若い世代の場合、どうしても世代間ギャップが原因で、利用者側との会話が合わなかったり、職場内の人間関係がうまくいかずストレスで短期で離職してしまうケースが多いのです。そこで、利用者側とも話が合いやすく、しかも長期で続けてくれやすい高齢者の採用が増えているというわけです。

利用者と同年代くらいだからこそわかる行動や心理というものがあります。
例えば、ある動きをする時に、どこに負担がかかりやすく、どういった心理状態になりやすいのかという点です。これは、同年代でなければ絶対にわからないと言ってもいいでしょう。

しかし、年を重ねて介護の仕事に就く場合のデメリットも理解しておかなければなりません。
まず、介護職全般に言えることですが、体力の問題があります。介護職は基本的に体力勝負です。時には、夜勤をお願いされたりする場合もあるでしょう。こういった事に対応するためには、自分の体力を維持するように努めなければなりません。日頃から運動をするように心掛けたり、食生活や睡眠の管理を徹底しておく必要があります。

もう一つは、職員同士の年齢差についてです。こちらは60代くらいであっても、同僚が20代というケースは多々あります。ですので、年齢差を気にせず、人間関係を円滑に進められる能力が必要になってきます。介護の仕事に就こうとする前に、こういったメリットやデメリットを理解しておくことが大切です。